2007 Fiscal Year Annual Research Report
沈み込みプレート境界の地震発生における脱水反応の役割
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19340147
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| Research Institution | The University of Tokyo |
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Principal Investigator |
清水 以知子 The University of Tokyo, 大学院・理学系研究科, 助教 (40211966)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平賀 岳彦 東京大学, 地震研究所, 助教 (10444077)
道林 克禎 静岡大学, 理学部, 準教授 (20270978)
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| Keywords | 高温高圧変形実験 / 固体圧式変形試験機 / 応力 / 蛇紋岩 / 脆性一延性 / 地震発生構 / 流体 / 後方電子散乱増 |
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| Research Abstract |
蛇紋岩をはじめどする含水鉱物の脱水反応は,スラブマントルや海洋地殻を震源とする地震を誘発する要因と考えられ,特に中深発地震の発生メカニズムとの関連が注目されている。しかしながら,H20流体がマントル物質の力学的挙動に与える影響はよく理解されていない。そこで,本研究では高温高圧条件で蛇紋岩(主として高温型蛇紋石アンチゴライトよりなる)の変形実験を行なった。これまで,静岡大学理学部に設置されている固体圧式3軸変形実験装置MK65Sによって,圧力〜0.8GPa,温度750℃までの条件下で応力-歪曲線を精密に決定し,アンチゴライトの脱水反応の有無による脆性一延性挙動の変化が明らかとなってきた。また変形メカニズムの変化の要因を調べるため,実験後の試料の結晶選択方位を走査型電子顕微鏡(SEM)に装着した後方電子散乱像(EBSD)によって解析した。本年度はまた住友重機械工業株式会社とともに,新たに固体圧式実験装置を設計開発し,東京大学理学系研究科に導入した。新しい装置はMK65Sをモデルとした高精度の差応力決定機構を備えつつ,実験の圧力範囲を最高2GPa(地下約60km相当)まで広げることができる。本年度はプレス,圧力容器,2重油圧シリンダー,超硬ピストンなどよりなる装置本体を製作するとともに,電源装置,水冷系,圧力計測機器,制御装置の整備がおわり,現在,圧力校正や温度制御,モーター制御プログラム作成などの立ち上げ作業を進めている。
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