2007 Fiscal Year Annual Research Report
地質時代のブライトレイヤーから読み解く地殻内流体の挙動
Project/Area Number |
19340152
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
寺林 優 Kagawa University, 工学部, 准教授 (40243745)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 啓司 鹿児島大学, 理学部, 准教授 (60244224)
吉田 秀典 香川大学, 工学部, 教授 (80265470)
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Keywords | 地殻 / 流体 / ブライトレイヤー / 変成岩 / コア・コンプレックス |
Research Abstract |
国内外の地質時代のブライトレイヤーの候補地で、石英脈とその周辺の変成岩を採取した。調査地域は、京都府和束地域の領家帯、北海道日高帯南部幌満岩体とその周囲、ニュージーランド南島中央オタゴ地域のコア・コンプレックス、ベトナム北西部レッドリバーシアゾーン、アメリカ・アリゾナ州ツーソン周辺のコア・コンプレックスである。 和束地域の領家帯では、緑泥石が消滅する程度の変成度周辺で石英脈が多く出現し、その中の流体包有物の加熱冷却分析と顕微ラマン分析によって、300℃前後の水、二酸化炭素、メタンを含む流体が石英脈の形成に関わったことが明らかになった。ニュージーランド南島中央オタゴ地域のコア・コンプレックスでの石英脈の分布は、剪断帯の直下に集中する傾向があり、室内作業を進めているところである。レッドリバーシアーゾーンとツーソン周辺のコア・コンプレックズについても室内作業を進めているが、追加の試料採取が必要である。 9月に北海道大学で開催された目本地質学会第114年学術大会において、シンポジウム「内陸地震の震源下限深度における岩石-流体相互作用:地質時代のブライトレイヤーから読み解く地殻内流体の挙動」の企画と世話人をした。「領家帯に残された地質時代のブライトレイヤー」の講演をした。シンポジウムでは、招待講演2件を含む8件の講演があり、Island Arc誌に特集号を組むことになり、論文原稿の完成を進めているところである。
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Research Products
(8 results)