2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19340170
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 善章 The University of Tokyo, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (80182765)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 雄一 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (90144170)
古川 勝 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (80360428)
齋藤 晴彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (60415164)
森川 惇二 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教 (70192375)
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Keywords | プラズマ物理 / 非エルミート性 / 非線形波動 / 異常輸送 / 乱流 |
Research Abstract |
RT-1実験装置では,H20年4月~H21年1月に行った高β化(高温・高密度化)の実験で飛躍的な成果を得て,局所β値が0.4を超えるプラズマの安定な生成に成功した.これほど高いβ値をもつ安定な準定常プラズマの生成に成功した例は極めて少なく,先進核融合エネルギー開発の観点からも極めて重要である.高ベータプラズマについてより詳細な研究を行うために20年度は研究期間を延長し,以下の成果を得た. 1.超高ベータプラズマでは,静電的な揺動に電磁的な成分が加わり,より複雑で興味深い現象が起こることが見出された.このパラメタ領域の一層精密な研究を行い,ベータ値が0.4に及ぶ超高βプラズマにおいて,電磁揺動を含めたプラズマの波動・乱流現象を精密に計測するために,新たな磁場計測システム(低周波数領域はホール素子,高周波数領域は磁気ループ)を開発し,これを多チャンネル化したシステムを製作して実験データ収集・解析と理論モデル構築を行った.磁気揺動は,ベータ値が極めて高くなると強くなり,交換型不安定性が励起されている可能性がある.セパラトリックスの効果を考慮した安定性解析に成功した.解析結果と実験データを比較するために,平衡の圧力分布計測の高精度化を行い,綿密な分析を行いつつある. 2.高ベータプラズマ実験とともに,非中性プラズマ閉じ込めの実験を行い,静電揺動のスペクトルが自発的に単色化することを観測した.これは自己電場によるシヤー回転ために起こる非エルミート揺動が,単純揺動に自己組織化する現象として興味深い.多チャンネルの電場計測システムによって,電化分布の時間変化を計測することに成功した.これと比較しつつ,内部の電場構造の理論解析を進めている.
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Research Products
(22 results)