2008 Fiscal Year Annual Research Report
マルチプラズマ源による生体適合型カーボンナノチューブデバイス創製と生体信号計測
Project/Area Number |
19340178
|
Research Institution | Musashi Institute of Technology |
Principal Investigator |
平田 孝道 Musashi Institute of Technology, 工学部, 准教授 (80260420)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
島谷 祐一 武蔵工業大学, 工学部, 准教授 (20154263)
秋谷 昌宏 武蔵工業大学, 工学部, 教授 (60231833)
畠山 力三 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (00108474)
|
Keywords | 生体埋め込み型バイオチップ / 生体適合性・親和性 / 化学修飾 / 培養細胞 / 脳感覚野 / プラズマCVD / 熱CVD / 触媒金属 |
Research Abstract |
フェーズIII:ラットを用いた埋め込み型ナノバイオセンサの実証実験 前年度の実験結果を踏まえて、まず模擬バイオセンサ(シリコーン樹脂[ポリジメチルシロキサン:PDMS]でコーティングしたマイクロチップ)を作製し、小動物(ラット)を用いた長期間に亘る埋め込み手術後の経過観察による生体組織との親和・適合性に関する総合的評価を行った。その結果、PDMSについては非常に親和性が高いことが判明したが、シリコーン接着剤については長期間埋め込みによる侵食・溶解が観察されており、材料の選択が必要であることも判明した。また。埋め込み期間については、2週間前後までは皮膚の炎症等が改善されていたが、それ以後には炎症がみられることから、炎症等を最小限に留めるための工夫(前述の接着剤の選択、抗炎症剤の投与、埋め込み位置の検討等)が必要であるといえる。 さらに、ポリエチレングリコール(PEG)にてグラフト処理を施したカーボンナノチューブ(PEG-CNT)と神経再生型電極(シーブ電極)を用いた培養細胞の活動電位計測(主に、ラット心筋細胞)及びラットの生体信号計測(主に脳感覚野)を行った。その結果、ラットの生体信号計測については計測することが可能であることが判明したが、PEG-CNTが束状になって電極上に架橋しているため、分解能については問題点があるといえる。 また、プラズマCVD法及び熱CVD法を用いた触媒金属(プラチナ・コバルト薄膜)から構成される電極からのCNT直接配向成長実験については、均-に架橋したCNTを形成することが可能であるが、CNT密度が低い等の問題点もあることが判明しており、更なる改善が必要であるといえる。
|
Research Products
(4 results)