2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19350002
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
竹内 英夫 Tohoku University, 大学院・薬学研究科, 教授 (30111454)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 隆史 東北大学, 大学院・薬学研究科, 准教授 (30222318)
平松 弘嗣 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (90419995)
|
Keywords | 蛋白質 / 生体分子 / 構造化学 / 生物物理 / 薬学 / 分子配向 / ラマン分光法 / 顕微分光法 |
Research Abstract |
流動配向法を用いれば、タンパク質や核酸など多種の発色団を有する生体高分子およびそれらの複合体を配向させることができ、その構造に関する新規な情報を得ることができる。最近急速に発展したマイクロチップ技術を活用し、溶液を流す間隙を10μm程度までに狭めることにより、これまでは配向させることのできなかった多種多様な生体高分子複合体を配向させ、その偏光ラマンスペクトルを測定・解析する方法を確立することが、本研究の目的である。この目的を達成するために、本年度は、1)生体高分子のマイクロ流動配向に最も適した溝の幅および深さを系統的に検討するために、種々のマイクロチップを作製した。2)高分子溶液を流す方法としては、リザーバー側から圧力をかける、ドレイン側から吸引する、およびその両者を協奏的に行なうことが考えられる。どの方法が流動配向を最も効率よく達成するのに適しているかを検討した。3)マイクロチップの溝の内側を疎水性の高いコーティング剤などでコートし、生体分子の吸着を抑える方法を検討した。4)1〜2μmの位置分解能と偏光測定の高効率を達成するために、最適の対物レンズを選択・購入し、新たに購入した可視顕微ラマン分光計に設置して、その性能試験を行った。5)現有の紫外ラマン分光計についても一部改良を加え、顕微測定の効率向上を図った。以上のように、マイクロ流動配向-偏光ラマン分光法を確立するために必要な技術について、基礎的な検討を行い、成果を得た。
|