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2007 Fiscal Year Annual Research Report

水の多様性に関する理論的研究;揺らぎ、相転移、反応

Research Project

Project/Area Number 19350009
Research InstitutionNagoya University

Principal Investigator

大峯 巖  Nagoya University, 大学院・理学研究科, 教授 (60146719)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 斉藤 真司  分子科学研究所, 計算分子科学研究系, 教授 (70262847)
Keywords水 / 水素結合 / 相転移 / 水和 / 単体高分子反応
Research Abstract

水の多様性な反応過程に関して、以下のような研究を行った。
1.新しい三次元的ネットワーク解析(フラグメント解析法)の開発;水は三次元の水素結合ネットワークをなし、液体状態では乱れた水素結合ネットワークが時々刻々と変化している。このようなネットワークの特性を分類するのに従来は水素結合の員環構造の数、各水分子の水素結合の示す四面体度などがその指標となってきた。我々は、三次元的なFragment構造を定義し、水などの三次元的ネットワークの特性を抽出することに成功した。このことにより、水の乱れたネットワークの中に水素結合同士に中間的距離の相関が存在することとその物理的〔トポロジカル〕要因を明らかにした。特に、低温の水の挙動、水の特異性の解析をおこなった。現在さらにこの方法を用いて、シリコンの結晶化の分子機構、即ち如何に核が生成し、それがネットワーク成長へつながっていくかなど、を調べている。
2.光活性黄色蛋白質(PYP)の光サイクルに於ける水の役割の研究;光によるPYPの発色団の異性化後に起こるゆっくりとした緩和過程、即ち水分子の移動、水素結合構造の変化、電荷移動などを通じて、PYP全体の構造が如何に変化していくか、即ち、光に依って引き起された速い小さな変化が、ゆっくりとした大きな構造変化を引き起しているかを明らかにした。即ち、電子状態記述法と自由エネルギー摂動法を用いプロトン移動反応に伴う自由エネルギー変化を計算し、また構造変化を探索し、プロトン移動に伴い大量の水分子が蛋白質に取り込まれることで、プロトン移動反応を起こりやすくしていること、またヘリックスの構造変化が誘起されていることなどを明らかにした。
3.さらに、氷の融解過程の分子機構を、その詳細なポテンシャルエネルギーの大域的な形状、構造変化の反応経路の束などを解析した。

  • Research Products

    (2 results)

All 2008 2007

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (1 results)

  • [Journal Article] "Topological building blocks of hydrogen bond network in water"2007

    • Author(s)
      M. Matsumoto, A. Baba, and I. Ohmine
    • Journal Title

      J. Chem. Phys. 127

      Pages: 134504

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] 水の多様性の発現機構の研究2008

    • Author(s)
      大峯 巖, (名大院理)
    • Organizer
      日本化学会
    • Place of Presentation
      立教大学池袋キャンパス
    • Year and Date
      2008-03-29

URL: 

Published: 2010-02-04   Modified: 2016-04-21  

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