2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19350020
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
丸岡 啓二 Kyoto University, 大学院・理学研究科, 教授 (20135304)
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Keywords | 二点配位型触媒 / ルイス酸 / 不斉合成 / 精密有機合成化学 / チタン触媒 / ブレンステッド酸 / イミノアザエナミン反応 / アジリジン化反応 |
Research Abstract |
本研究では、次世代の精密有機合成化学への多大な進展に向けて、二点配位型ルイス酸触媒の合理的、合目的な触媒設計を行い、他の反応触媒では及びもつかないような反応性、選択性が獲得できるような、精密合成反応プロセス(触媒的不斉合成も含む)の確立を目指している。すなわち、精密ルイス酸触媒の創製では、本研究室で開発された「二点配位型ルイス酸」の適用範囲を拡張するため、昨年に続き、今年度は二点配位型キラルチタン触媒を用いる不斉1,3-双極子環状付加反応における局選択性獲得のための触媒設計を行なった。とくに光学活性配位子としての光学活性ビナフトールの6,6'位の置換基効果を詳細に検討し、電子吸引基としてブロモ基を導入したところ、ほとんど効果が見られなかったものの、塩素やヨウ素基ではエナンチオ選択性が少し向上し、トリフルオロメチル基を用いると97%eeになることを見出すことができた。また、二点配位型ブレンステッド酸として光学活性ビナフチルジカルボン酸の3,3'-位に2,6-ジメチル-4-tert-ブチルフェニル置換基を導入した二点配位型キラルブレンステッド酸触媒は、アルデヒドのN,N-ジアルキルヒドラジンと活性イミン化合物との不斉イミノアザエナミン反応において高いエナンチオ選択性が発現することを見出した。さらに、このキラルブレンステッド酸触媒は、ジアゾ酢酸アミドと活性イミン化合物との不斉アジリジン化反応においても、反応がトランス選択的に進行することが判り、高いエナンチオ選択性が認められた。
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Research Products
(4 results)