2007 Fiscal Year Annual Research Report
ホスト・ゲストモデルペプチドを用いたコラーゲンの構造安定化機構の解明
Project/Area Number |
19350059
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
奥山 健二 Osaka University, 大学院・理学研究科, 教授 (30038020)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金子 文俊 大阪大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70214468)
川口 辰也 大阪大学, 大学院・理学研究所, 助教 (10314353)
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Keywords | コラーゲン / 三重らせん構造 / 構造安定化機構 / モデルペプチド / 単結晶解析 / 高分解能解析 |
Research Abstract |
我々は最近、天然コラーゲンの繊維構造解析の結果と、モデルペプチド単結晶の高分解能解析結果から、コラーゲンの分子構造はRich & Crickモデルではなく、我々が提案している7/2-helixであることを確信した。本研究では、我々のコラーゲン構造研究の実績を基にして、コラーゲン三重らせんの安定化機構を構造の立場から解明する。以下、本年度の研究成果を記す。 1.Pro-Hyp-Gly配列はコラーゲンに最も多く含まれる配列であり、コラーゲンの三重らせん構造形成に必要な要因を全て含んでいる最も重要な配列であるにもかかわらず、これまで平均構造しか得られていない。我々は最近、(Gly-Pro-Hyp)9がfull-cell構造解析可能な単結晶を与えることを見つけ、現在、最適な結晶化条件を探索中である。 2.一般に、HypがX-Y-Gly配列中のY位にくると構造は安定化するが、X位にくると不安定化することが知られていた。しかし、X位にHypがきてもY位にHypやThrがくれば安定化することが最近見つけられた。この原因を解明するために合成した一連のホスト・ゲストペプチドPPG4-Hyp-X-Gly-PPG4の内、X=Aspの構造解析が終わり、X=Valの構造解析も最終段階となった。 3.Leu-Hyp-Gly配列はLeu側鎖による疎水相互作用で、コラーゲン分子間の安定化に寄与する。この配列を含むモデルペプチド2つの構造を報告し、この配列では側鎖コンフォーメーションがユニークであることを示した。
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Research Products
(8 results)