2007 Fiscal Year Annual Research Report
屈曲構造のπドナーを用いる新規な機能性分子物質の開発
Project/Area Number |
19350073
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
杉本 豊成 Osaka Prefecture University, 理学研究科, 教授 (30093256)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤原 秀紀 大阪府立大学, 理学研究科, 講師 (70290898)
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Keywords | 屈曲型ドナー分子 / 機能性分子物質 / 分子伝導体 / リン脂質修飾シリコンウエハ電極 / ナノワイヤー / 液晶性分子 / キャリヤー相 / ホール移動度 |
Research Abstract |
本年度では、当研究室で開発した屈曲型ドナー分子の新しい誘導体を合成し、これらを用いて本研究課題である、1、次世代ナノスピントランジスターを組立する上で不可欠な高い電気伝導度を示す分子半導体ナノワイヤーの作製、および2、液晶性屈曲型ドナー分子のキャリヤー相におけるホール移動度の評価についてそれぞれ行った。1、については、シリコンウエハの(001)面上にリン脂質分子によるラメラ構造を形成させ、この修飾したシリコンウエハを電極に用いて屈曲型ドナー分子の電解酸化を行うと、直径が10-25nmの対応する電荷移動(CT)塩のナノワイヤーを作製することに成功した。しかし、このナノワイヤーは電気伝導度の低い半導体であった。この方法はCT塩のナノワイヤーを作製する上で極めて有効的であるので、次年度では他の屈曲型ドナー分子を用いて高い電気伝導性のナノワイヤーの作製を検討する。2、については、屈曲型ドナー分子にデンドリマー型置換基を導入することに液晶性を発現させることにすでに成功しているので、この液晶性屈曲型ドナー分子を電界効果トランジスターのキャリヤー相に用いてホール移動度を測定し、0.1cm^2 V^<-1> s^<-1>の高い値を得た。次年度では、キャリヤー相における液晶性屈曲型分子の配向を調べ、ホール移動度の向上を計る。
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Research Products
(12 results)