2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19350093
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
大江 浩一 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (90213636)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 康嗣 京都大学, 工学研究科, 助教 (60422979)
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Keywords | カルベン錯体 / 環化異性化反応 / 芳香族複素環 / スピロフルオレン / π共役分子 / 発光性分子 |
Research Abstract |
1.複素環オリゴマー型OFET材料の触媒的合成 我々が開発したWeinreb型アミドと種々の複素環ジリチオ体との反応によりフラン、チオフェン、シロールを含む複素環オリゴマーを合成した。さらに,我々が開発したロジウム触媒による縮合反応を利用して,カルボニル化合物(アルデヒドまたはケトン)と反応させることにより,高いHOMOと低いLUMOのエネルギーレベルを有する安定型複素環オリゴマーの合成に成功した。両端にベンジリデン置換対称FTFのλmaxは、対応するターチオフェンのものより15nm長波長シフトすることを明らかにした。これらのオリゴマーに関しては理論計算により電子状態との相関を明らかにしている。また、前駆体基質の末端ケイ素保護基は異なるものが使えるため、非対称オリゴマーも合成もできる。非対称にドナーとアクセプター置換基を導入することにより、140nmもの大きなストークシフトを示す分子が合成できた。 2.フリルチオフェン骨格の効率的構築とその誘導体合成 新たに触媒的フリルチオフェンの合成法を見出した。本手法を利用して、チオフェンとフランのみで構築される複素環オリゴマーを自在に合成できる。これらの化合物はソルバトクロミズムを示すことを見出しており、理論計算を組み合わせてそれらの励起状態の構造的特徴を明らかにした。 3.剛直なスピロ構造を含む複素環の合成 励起状態の分子間相互作用を抑制することを目的に新たにスピロフルオレン骨格を有するスピロインデノフラン、-チオフェン、-ピロールの合成に成功した。また、共役長の伸張方法として新たにC-H活性化タイプのクロスカップリング反応を見出し、スピロインデノフランの誘導化に成功した。これらのスピロインデノフラン誘導体はフィルム状態で高い発光特性を示した。
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Research Products
(5 results)