2007 Fiscal Year Annual Research Report
分子ゲルネットワークをテンプレートとするナノメッシュの創制と機械化
Project/Area Number |
19350113
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
高藤 誠 Kumamoto University, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (50332086)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊原 博隆 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 教授 (10151648)
澤田 剛 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 准教授 (90240902)
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Keywords | 自己組織化 / 多孔質 / 有機・無機ハリブリッド / 分子会合体 / コンポジット |
Research Abstract |
本研究では、二鎖型グルタミド誘導脂質から形成される分子ゲルネットワークをテンプレートに用い、無機および金属のナノメッシュを作製するとともに、ナノメッシュを用いた高感度センサー、精密分子分離材の開発を目的とした基礎研究を行なう。分子ゲルのネットワーク構造は分子の化学構造や濃度、温度などの外部環境により変化することを利用してナノメッシュの構造を制御するとともに、配向構造を界面に精密に転写することで、特異的な界面機能の創出を目指す。 今年度は、種々のグルタミド脂質の合成および会合体の構造や機能の評価を中心に行った。以下に研究の概要を示す。 1.アルキル鎖長の異なる二鎖型グルタミド誘導脂質:アルキル鎖長の異なる二鎖型グルタミド脂質を合成し、電子顕微鏡およびUV-vis,CDスペクトルにより評価した。その結果、脂質の鎖長は会合形態や配向構造に著しい影響を及ぼすことが確認された。 2.アルコキシシリル基を導入したグルタミド脂質:脂質頭部に((EtO)_3Si)を導入した脂質を合成した。脂質は種々の有機溶媒中でゲルを形成し、さらに縮合反応によるポリマー化後にもゲル構造を維持することが確認された。ポリマー化後のゲルは物理的強度が向上するとともに、ゲルーゾル相転移が消失し、高温でもゲルの構造を維持することが確認された。また、ポリマー化後もネットワーク構造が維持されることを確認した。 3.ポリマー-脂質複合体による分子機能の転写:イオン性を有するグルタミド脂質および相補的カウンターパートを有するポリマーの合成を行った。これらの複合体を形成させ、脂質分子会合体の機能のポリマーへの転写を試みる。
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Research Products
(4 results)