2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360007
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤田 静雄 Kyoto University, 工学研究科, 教授 (20135536)
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Keywords | 酸化ガリウム / MBE成長 / 深紫外光領域 / 発光デバイス / 光検出器 / ステップフロー成長 / 多層構造 |
Research Abstract |
深紫外領域の光機能をもつことが期待される酸化ガリウム(Ga_2O_3)半導体に着目し、高品質結晶育成のための結晶成長技術の確立と伝導性制御により波長300nm以下の深紫外領域での発光デバイスを目指して研究を行った。また前年度の研究により深紫外領域光検出器として優れた特性を持つことが明らかになったことから、発光と受光を総合した深紫外光機能の探索を行う立場で研究を行った。得られた成果を以下に示す。 1.Ga_2O_3基板を用い、分子線エピタキシャル(MBE)法によりGa_2O_3半導体薄膜の成長を行う条件を検討した。Ga_2O_3基板の熱処理によりステップ・テラス構造を実現し、ステップフローによる平坦性の優れた成長膜を得ることができた。とくに基板のオフ角の方向と成長層の表面モフォロジーの関係を明確にした。 2.光デバイス応用を念頭に(InGa)_2O_3および(AlGa)_2O_3の成長とバンドギャップエンジニアリングを検討した。前者は相分離が大きいという問題があるが、後者はAl組成0.4までステップフロー成長し良好な表面モフォロジが得られた。 3.Ga_2O_3基板によるショットキー型光検出器を試作した。波長270nm以下の光に対して通常の照明下で1.5nW/cm^2の深紫外光を検出する能力をもち、機能の応用例として高感度の炎検出を実証した。
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