2007 Fiscal Year Annual Research Report
次世代CMOSプロセスを基礎付けるSi(110)表面酸化機構の解明と電気特性
Project/Area Number |
19360015
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
末光 眞希 Tohoku University, 学際科学国際高等研究センター, 教授 (00134057)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺岡 有殿 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 放射光科学研究ユニット, サブリーダー (10343922)
朝岡 秀人 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 量子ビーム応用研究部門, 研究主幹 (40370340)
遠藤 哲郎 東北大学, 電気通信研究所, 准教授 (00271990)
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Keywords | Si(110) / UVオゾン処理 / XPS, SR-XPS測定 / STM測定 / 初期酸化過程 |
Research Abstract |
1.Si(110)清浄表面作製法の確立 ・ UVオゾン処理による有機汚染の除去効果をXPS測定により評価し,UVオゾン処理がSi(110)面上の有機汚染の除去に対しても有効であることを確認した. ・ UVオゾン処理時に進行する酸化皮膜の形成過程を放射光XPS測定により評価し,酸化がlayer-by-layerモードにて進行することを見出した. 2.Si(110)上酸化ダイナミクスの解明 ・ Si(110)面上の酸素分子吸着状態をSTMおよび放射光XPSにより評価し,Si(110)面上にも,Si(001)やSi(111)面と同様,酸素分子の準安定吸着状態が存在する事を初めて見出した.同時に,この準安定吸着状態は,350℃程度のアニールによって,より安定な凝集酸化構造に変化することを見出した. ・ Si(110)上の1原子層(1ML)酸化膜の形成過程とその界面結合状態をSR-XPS測定により評価した.1ML酸化膜の形成過程にはSi_<2+>の形成を経由する反応経路が存在することを見出した.また,Si(110)酸化ではSi(001)面と異なり,Si_<3+>の形成がSi_<4+>より優勢であることを見出し,これらを(110)表面固有の原子配列により説明することに成功した. ・ Si(110)清浄表面は16×2及び2×16再配列構造のダブルドメインを示すが,通電加熱を用いることにより,これをシングルドメイン化することに成功した.
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