2008 Fiscal Year Annual Research Report
電極表面+超薄膜系のスピン依存電子トンネリングと表面ナノ構造磁性制御
Project/Area Number |
19360020
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
西垣 敏 Kyushu Institute of Technology, 大学院・工学研究院, 教授 (60126943)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西谷 龍介 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 教授 (50167566)
渡邉 晃彦 九州工業大学, 大学院・工学研究院, 助教 (80363406)
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Keywords | 準安定原子誘起電子分光 / 表面スピン状態 / 磁性超薄膜 / 表面ナノ構造 |
Research Abstract |
本研究は、最表面電子スピン状態のより正確な測定、表面反応過程でのスピン状態変化、界面或いは分子層を通した電子トンネリングダイナミックスなどの究明を通じて、ナノ構造磁性の電気的制御の方向を探ることを目的とする。第2年度は、Ni単結晶表面の酸化・還元反応における水素原子効果の準安定原子誘起電子分光(MIES)分析(継続)、強磁性鉄シリサイド超薄膜形成実験(継続)、強相関物質NiO表面電子状態のMIES分析を計画した。 (1)酸化Ni(110)表面の還元・水素化反応の表面原子構造依存性を明らかにするMIES測定を行った。初期表面のNi-O原子鎖密度の違いで、水素による還元反応速度および水素化表面構造に違いが出ることを明らかにした。 (2)製作した超薄膜成長研究用の実験装置でGaAsなどの表面上への強磁性鉄シリサイド(Fe_3Si相)の成長を試みているが、超薄膜段階での規則格子成長にまだ成功していない。 (3)NiO単結晶表面のスピン状態や反応の研究に発展させるため、この表面のLEEDによる構造制御とMIES測定を行った。最近出された電荷移動絶縁体NiOの励起スペクトル計算結果と比較することにより、価電子帯の電子相関がより明らかになる。
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Research Products
(2 results)