2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360033
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
橋本 守 Osaka University, 大学院・基礎工学研究科, 准教授 (70237949)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福島 修一郎 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教 (40362644)
吉木 啓介 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60432548)
藤田 克昌 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80362664)
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Keywords | 膜タンパク質 / ラマン散乱顕微鏡 / 非線形光学効果 / 振動分光学 |
Research Abstract |
生きたままの生体組織・細胞を構成する秀子ならびにその機能を観測する"分子イメージング"技術は,ポストゲノム研究において必要不可欠な研究ツールとなる.CARS(コヒーレントアンチストークスラマン散乱)顕微鏡は,全ての分子が持つ分子振動を観測することにより,無染色に分子種ならび分子構造情報を得ることができ.また非線形光学効果による回折限界を超えた空間分解能と誘導放出過程による高い感度を備えた観測手段である.本研究では,従来のCARS顕微鏡を発展させ,膜タンパク質の選択的観測を可能にするものである. リアルタイムに細胞膜(脂質分子)をイメージングすることが可能なCARS顕微鏡を開発し,レーザーアブレーションと組み合わせたシステムを構築した.レーザーアブレーションによって生きた細胞の細胞膜を破壊し,その修復過程を無染色にリアルタイムに観測することが可能であることが分かった.細胞膜の破壊直後から破壊箇所近辺で脂質分子からのCARS光とみなされる信号の上昇が観測された.これは,脂質を多く含むベシクルが集合することによる細胞膜修復の過程が観測されているものと考えている.また,偏光モード変換器を用いることで,Pt上単分子膜の第二高調波発生光を高感度にイメージングすることが可能であることが分かった.また,ビーム断面内の偏光の分布を制御可能なCARS顕微鏡により,液晶分子の配向計測を行い,ラジアル偏光を用いることで光軸方向に向いた分子を高感度にイメージングできることが分かった。
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[Journal Article]2009
Author(s)
井上康志, 川田善正, 渡慶次学, 橋本守, 火原彰秀
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Journal Title
顕微分光法ナノ・マイクロの世界を見る分光法(講談社サイエンティフィック)
Pages: 55-76
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