2009 Fiscal Year Annual Research Report
微小液滴射出・操作技術を用いたナノレオロジー計測工学の創生
Project/Area Number |
19360039
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 啓司 東京大学, 生産技術研究所, 教授 (00215584)
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Keywords | 微小液滴 / レオロジー / 界面吸着現象 / 衝撃波吐出 / ストロボ顕微撮影 / 粘弾性測定 / 動的表面張力 |
Research Abstract |
液晶やゲル、ミセルや分子膜など分子集合体が形成する生体系などの複雑流体は、自己組化的に高度に秩序化された内部構造を形成する。これらの物質群はソフトマテリアルとも呼称されるように、温度や電場・磁場などの外的刺激に応じて容易にその構造を変化させ、さまざまな機能を発現する。近年、これらの性質を新しいミクロデバイス材料へと応用しようとする試みが盛んに進められている。本研究の目的は、我々がこれまでに培ってきた微小液滴の吐出・衝突・融合化技術ならびにその変形・回転運動の高時間分解能観察手法を用いて、μmサイズの流体のレオロジー物性を研究する「超高速変形ナルオロジー計測工学」を創生し、その基本要素技術を産業界における汎用の計測ツールとして供与することを目的とする。本年度は、昨年度までに開発された高速液滴生成システムにより作製されたピコリットル液滴について、空間に局所電場を印加することによりマックスウエル応力を及ぼして液滴の飛行経路を高精度で制御する技術を開発した。これにより毎秒あたり数10万個で高速生成されるピコリットル液滴の複雑な空中配送経路が実現でき、ハイブリッド構造を持つ微小ソフト材料の生成に大きく寄与する。またこれはサブμmの精度でのパターン形成を行う技術に応用することが可能である。さらに同様の原理を用いて液滴を加速・減速あるいは保持する技術も実用化した。物性計測としては、液滴生成の動的過程を解析することにより、高時間分解能で粘性と表面張力を計測するシステムを構築した。
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Research Products
(4 results)