2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360042
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
中山 恒義 Hokkaido University, 大学院・工学研究科, 教授 (80002236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢久保 考介 北海道大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (40200480)
島 弘幸 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教 (40312392)
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Keywords | フラクタル / 臨界揺らぎ / ランダム系 / 複雑ネットワーク / ユニバーサリティ・クラス |
Research Abstract |
本研究の特色は、スーパー・コンピュータを駆使した多自由度系に対するシミュレーションや大規模数値解析が可能なアルゴリズムの開発、そしてこれを用いた(2)異種物理系に共通するフラクタル構造形成メカニズムの普遍性の解明、という2つの研究テーマを有機的に結合することで、フラクタル研究の新たな方向性を確立する点にある。平成19年度に行った研究は、主に平衡系臨界点近傍におけるフラクタル性の揺らぎの解明と、複雑ネットワークにおける臨界性とフラクタル性の関係解明である。平衡系臨界点においては、秩序変数の揺らぎがそのユニバーサリティ・クラスに関係なく極めて普遍的な振る舞いを示す事が明らかにされている。本研究では、臨界系の構造揺らぎ、具体的にはフラクタル次元の揺らぎに対してもこのような普遍的な法則が見られるか否かを大規模数値計算により調べた。その結果、臨界系における非フラクタル構造の発現のため、そのような普遍性は厳密には存在しないものの、揺らぎの分布関数はユニバーサリティ・クラスには殆ど依存しない事が明らかとなった。また、複雑ネットワークにおけるフラクタル性は、良く知られているスモール・ワールド性とは共存しえず、ネットワークの相関長が発散する点において特徴的ネットワーク距離を持たないフラクタル構造が出現する事を明らかにした。実在する多くの複雑ネットワークは秩序相にあるため、有限の相関長よりも短いスケールではフラクタル構造を取り、それより長いスケールではスモール・ワールド性を有する事を明らかにした。
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Research Products
(31 results)