2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360043
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
青木 尊之 Tokyo Institute of Technology, 学術国際情報センター, 教授 (00184036)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内海 隆行 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授 (50360433)
小林 宏充 慶応義塾大学, 法学部, 准教授 (60317336)
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Keywords | 多モーメント / 保存形IDO法 / 多相流 / 乱流モデル / 数値流体力学 / レベルセット法 / マルチグリッド法 / LES |
Research Abstract |
多モーメント手法である保存形IDO法を圧縮性および非圧縮性流体計算に適応し、計算コアの開発を進めた。平成21年度は研究実施最終年度であるため、特に多相流計算コアの開発を行った。気体-液体の混在する(気液界面を含む)問題は、界面で密度比が大きく異なるため非圧縮性流体計算のPoisson方程式の収束性を改善しなければならない問題と、気液界面の高精度な記述を行うための方法を開発することが重要であり、前者はMG法によりほぼ満足の行く結果が得られ、後者にはImplicit Surface法であるレベルセット法を高精度に解くことにより解決した。特に多相流の大規模計算は世界的に見ても殆ど行われていなく、並列性の高いMG法の導入とノード間通信の最適化により通信コストの低減を行うコアを開発することができた。ダム・ブレーク問題に対して、東京工業大学・学術国際情報センターのTSUBAMEスパコンの512 CPUを用いて800x500x400格子で行った計算と、九州大学・応用力学研究所で行われた実験との比較を行った。前方に浅い水がある状態では適度な浅さの時に激しい3次元性が現れるが、その機構の解明に十分貢献できる結果が得られた。これまでの多相流の計算は低解像度の計算が多く、高解像度にするにつれて物理現象の計算結果として収束して行かないことも明らかになった。気液界面のアンチ拡散の導入は必須であるが、体積保存性と界面形状の記述精度の両立はさらなる課題であり、本研究の中での計画を超えた問題であり、次のステップでの研究が必要である。また、多モーメントコアのGPUを用いた高速計算への適用性についても、かなり明らかになった。
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Research Products
(41 results)