2008 Fiscal Year Annual Research Report
逆解析とスマートレイヤを用いた能動型受動型電気ポテンシャルCT法による欠陥モニタ
Project/Area Number |
19360052
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
久保 司郎 Osaka University, 大学院・工学研究科, 教授 (20107139)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阪上 隆英 大阪大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (50192589)
井岡 誠司 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教 (50283726)
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Keywords | 逆問題 / 電気ポテンシャルCT法 / 非破壊検査 / 複合材料 / 界面はく離 / スマートマテリアル / き裂同定 / 破壊力学 |
Research Abstract |
本研究の目的は、機器・構造物のモニタのため、受動型電気ポテンシャルCT法と能動型電気ポテンシャルCT法を組み合わせ、受信と音響発信を行うことができるスマートレイヤを構成し、能動型・受動型電気ポテンシャルCT法による欠陥モニタ手法を確立することにある。結果を以下に示す。 1.PVDFフィルム、電極とリード線端子をエッチングにより形成したフレキシブルプリント基板を、き裂を有する試験片の上に積層したスマートレイヤを作製した。 2.スマートレイヤを有する試験片に、力学的負荷がかかるときにスマートレイヤに受動的に表れる電気ポテンシャル分布を計測し、き裂を逆問題的に同定した。さらに、スマートレイヤに電圧を印加して能動的に超音波を発振させ、同時に反射波をスマートレイヤで検出し、欠陥を同定した。受動形手法は、き裂の長さと位置の推定には効果的だが、深さ推定には不向きであった。能動型手法は、深さの推定に有効であった。受動型、能動型手法の併用によりき裂の同定精度が向上した。 3.スマートレイヤのある電極に電圧を印加して超音波を発生させ、その反射波を他の電極で受信する、多点送受信が可能であることを示した。多点間の超音波の伝達時間をもとにき裂や欠陥を同定する手法を提案し、この手法により、き裂の位置や長さのみならず形状が推定できることを示した。 4.複合材料中に存在する複合はく離の同定に対する、受動型電気ポテンシャルCT法の適用に関するシミュレーションを行った。複合材料中の積層構成と欠陥深さがピエゾフィルム上に表れる電気ポテンシャル分布に及ぼす影響を調べた。
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