2007 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー法による超音波伝播映像のその場計測技術の開発と非破壊検査への応用
Project/Area Number |
19360054
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
高坪 純治 National Institute of Advanced Industrial Science and Technology, 計測フロンティア研究部門, 主幹研究員 (30357363)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
津田 浩 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (30262108)
遠山 暢之 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (60344165)
宮内 秀和 独立行政法人産業技術総合研究所, 計測フロンティア研究部門, 主任研究員 (80174126)
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Keywords | 超音波 / レーザー / 可視化 / 非破壊検査 / 欠陥 |
Research Abstract |
実構造部物を伝わる超音波を、その場で動画映像として観察しながら欠陥検査できる分かりやすい超音波探傷法の開発を目指して、レーザー利用の超音波伝搬可視化技術を開発した。本技術は超音波伝搬の相反性を利用したもので、レーザー照射点を走査させながら熱ひずみ超音波を発生させ、固定点に取り付けた探触子で受信じた信号波形列を基にして受信点から発振する超音婆の動画映像を再構成するものである。原理は3年前に我々が見つけたもので、簡単な装置を試作して3-D任意形状物体を伝わる超音波を可視化できることは実証していたが、計測に多大の時間を要し、実用性に欠けるものであった。本年度の研究では、ビーム走査機構ミ、波形取り込み方式を大幅に改良して、従来よりも100倍高速で可視化できる計測システムを構築した。本試作機を非破壊評価総合展に出展し好評を得た。また、将来、可視化探傷装置としての製品化を視野に入れて、産総研ベンチャーを立ち上げた(研究代表者の実務は技術アドバイザー)。 本試作機を用いて、金属材料や炭素繊維複合材料の超音波伝搬可視化試験を行った結果、試験片を傷つけない程度のレーザー出力で超音波伝搬を映像化できることを確認した。また、ステンレス鋼エルボ管やCFRPハットストリンガのような複雑形状をした試験体でも問題なく超音波伝搬を可視化できることを確認した。さらに、欠陥検出への適用性を検討するために、裏面にスリットき裂を有するアルミニウム管およびアルミニウム平板を用いて、スリット散乱波の可視化を試みた結果、1mmサイズの裏面スリットからの散乱波を2m離れた位置に取り付けた探触子からの表面伝搬映像の中に確認することができた。これらの結果は、本手法が欠陥検査にも有効に適用できるごとを実証するものである。
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Research Products
(4 results)