2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360059
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
國枝 正典 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (90178012)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
夏 恒 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (40345335)
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Keywords | 微細放電加工 / 静電誘導給電 / 容量結合 / 放電エネルギー / ワイヤ放電加工 / RC放電回路 / 浮遊容量 / 非接触給電 |
Research Abstract |
平成19年度までに静電誘導給電法による放電加工回路の解析を行い、動作原理を理解した。また、なるべく小さな放電エネルギーを得るための回路設計の方法を明らかにした。そこで、その成果をもとに静電誘導給電法により微細軸を放電加工し、得られる直径の最小限界を調べた。また、従来のRC放電回路で得られる微細化限界と比較した。その結果、従来のRC放電回路でも、加工間隙になるべく近い位置で、15kΩの抵抗を介して接続することによって、RC放電回路内の浮遊容量の影響を除き、最小放電エネルギー5.OnJが得られた。そして、0.9ミクロン径の微細軸が形成できた。一方、静電誘導給電法の場合は、容量結合による非接触給電が可能であるため、より加工間隙に近い位置で給電ができ、加工間隙に近い位置に存在する浮遊容量の影響をRC放電回路より小さくできた。その結果、RC放電加工に比べて小さい1.6nJの放電エネルギーが得られ、直径0.8ミクロンの微細軸が加工できた。この直径は現在報告されている中で、放電加工で得られる最小の軸径である。 さらに、静電誘導給電の原理をワイヤ放電加工に適用し、従来のワイヤ放電加工よりも微小な幅のフィンやスリットが加工できることを明らかにした。その理由のひとつは、静電誘導給電法の放電エネルギーが従来の放電回路より小さいことである。また、静電誘導給電法では放電ごとに確実に休止時間が確保されるので、工作物表面の熱応力が少ないことがもうひとつの原因であることが分かった。
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Research Products
(4 results)