2007 Fiscal Year Annual Research Report
トライボロジー特性向上のための表面テクスチャの創成技術の開発
Project/Area Number |
19360068
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Research Institution | Iwate University |
Principal Investigator |
岩渕 明 Iwate University, 工学部, 教授 (00005555)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内舘 道正 岩手大学, 工学部, 助教 (30422067)
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Keywords | トライボロジー / 表面・界面 / 機械工作・生産工学 / テクスチャリング / 金型技術 |
Research Abstract |
低摩擦・低摩耗のトライボ表面を,生産性の低下をもたらす手法として,一般的に用いられる放電加工・研削加工などの汎用的な加工を応用したテクスチャリング手法の確立のため,種々のテクスチャ表面を準備し,摩擦摩耗試験を行うとともに,テクスチャリングの評価手法の研究を行った. 具体的には,テクスチャを施す試験片としてSUS303を用い,放電加工及びバフ研磨によって種々の粗さ振幅及び凹凸分布を有する試験片を作成した.相手材としては,アルミナ及びSUS304試験片を用いた.その結果,表面凹凸を極力排した鏡面試験片よりも,放電加工の微細凹凸を有する試験片の方が低摩擦・低摩耗となることを見出した.さらに,研磨によって粗さ突起の先端のみを除去することによって,さらなる低摩擦が得られることがわかった.また,すべり速度,潤滑剤の影響を検討し,すべり速度にほとんど依存しないことから,境界潤滑領域での潤滑メカニズムが低摩擦発現機構となっていることがわかった.2種類の低粘度油及び純水の比較により,純水よりも油の方がテクスチャがより有効に働く一方,油の粘度はほとんど影響を及ぼさないことがわかった. そのようなトライボ表面を評価するため,3次元的な表面形状測定を行い,突起密度,突起先端曲率半径,突起高さ,溝部体積のようなパラメータを評価するプログラムを作成し,相関関係を検討している.
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