2007 Fiscal Year Annual Research Report
内部動画解析法による設計上流段階における製品ユーザビリティ総合評価技術の構築
Project/Area Number |
19360069
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
村上 存 The University of Tokyo, 大学院・工学系研究科, 教授 (20212251)
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Keywords | 内部動画解析法 / ユーザビリティ / 機能モックアップ / ラピッド・プロトタイピング / 応力測定 / 筋負担 / ユーザテスト / インタフェース |
Research Abstract |
製品のユーザビリティの要因の一つとして,ボタンやダイヤルなど入力インタフェースの配置位置による,ユーザによる操作のための力の適用の容易性,困難性を評価する必要がある。また,筐体の立体形状の適否により,安定して把持するために強く握らなければならない形状と軽く握るだけで安定する形状などの差が生じうる。このような問題を評価するために,本研究ではユーザが把持や操作の際に製品筐体に作用させる力の大きさや分布を計測する二つの方法を試みた。一つは,微弱な力学的エネルギーを直接目に見える発光に変換する応力発光材料としてアルミン酸ストロンチウムをモックアップに塗布し,発光領域である緑色領域の発光を内部動画解析法で検出することにより,作用する応力分布を計測する方法である。もう一つは,モックアップ内部に棒状の突起を格子状に配列し,力によるモックアップ各部の変形を棒の先端の変位として拡大し,それを内部動画解析法で検出する方法である。前者は塗布のみでよいが安定した検出が行なえず,後者は形状に変更を加える必要があるが安定した検出が行なえたことから,19年度は後者の方法を採用した。一方,本研究で購入した生体アンプにより,製品やモックアップを使用する際にユーザの手指などに発生する筋電を計測し,筋負担の情報を得るための実験環境を整備した。 以上を用いて,押しボタンを配列しリモートコントローラを模したモックアップの形状と,ユーザがモックアップに作用させるカ,その際にユーザの手指に生じる筋負担の関係を実験により計測した結果,形状や押しボタンの位置により「作用する力/筋負担」の比に違いがあること,またその違いは個人による相違があることが計測できた。
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