2008 Fiscal Year Annual Research Report
MRIコンパチブルな脳血管内治療ロボットの研究開発
Project/Area Number |
19360071
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
遠山 茂樹 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (20143381)
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Keywords | 機械要素 / カテーテル / ロボット |
Research Abstract |
脳疾患低侵襲治療のための血栓除去ロボットを開発した。これは3つの超音波モータからなる。ひとつは直動運動と回転運動ができる多自由度モータでカテーテルを伸展させ、高速に回転させることができるものである。一辺1.5のサイコロ状のリン青銅(ステータ)にφ1.0の穴をあけ、回転軸(ロータ)を通しただけの極めて簡単な構造である。ステータの4面に圧電素子を貼り、共振周波数で駆動し回転モードを生成して回転運動を得る。一方、並進運動は左右に伸び縮みする対称形のモードと、伸び縮みが逆になる非対称のモードを組み合わせて得る。周波数の設定により、回転と並進を特立に運動させることができる。周波数を交互に印可することで、スクリュー運動も可能である。小さくできることと構造が簡単であることが特徴である。もう一つは小型球面モータである。これは回転3自由度もつもので、カテーテル挿入時に、血管の分岐や壁面に向かっての作業のための方向を定めるために用いる。これは円盤状のステータ3個で球ロータを指示するもので、球ロータのなかに穴をあげ、マイクロカテーテルを挿入することできる。最後のモータはカテーテルを高速に回転させるマイクロモータである。これはコイル状になったワイヤに振動を与え、軸を回転させるものである。極めて小さくできる上、構造が簡単であり、大きな都トルクを生成できる。これで血栓を破壊しIVUSで壁面の映像を取ることができる。MRI下での駆動も問題なく、まだ映像にお大きな影響を与えない。試作したロボットはまだ大きく、外形φ1.5であるが、基本的な性能と設計手法は確立したので、φ1.0以下にすることに大きな困難はない。
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