2008 Fiscal Year Annual Research Report
様々な環境にある様々な物質の流動が計算できる数値解法の開発
Project/Area Number |
19360078
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山本 悟 Tohoku University, 大学院・情報科学研究科, 教授 (90192799)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐野 健太郎 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (00323048)
笹尾 泰洋 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (50431549)
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Keywords | 数値解法 / 気体 / 液体 / 超臨界流体 / 相変化 / 任意物質 / 任意環境 / 自然対流 |
Research Abstract |
空気や水のみならず、二酸化炭素、窒素、水素、ヘリウム、アンモニア、メタンなど実在する任意の物質からなる気体、液体、ならびに超臨界流体の流動現象が、それらの熱物性に忠実に解析することができる数値解法ならびに二次元計算コード2DSC+を平成19年度に開発したが、平成20年度では、2DSC+を基にして下記のような研究を実施した。 1) 2DSC+によるT字管内超・亜臨界水流れの数値解析 化学工学分野でナノ金属粒子生成のために実験的な研究が実施されている、T字管内の超臨界水と亜臨界水との混合による水熱合成メカニズムの解明に2DSC+を応用した。その結果、超臨界水と亜臨界水の間では臨界点を跨いだ相変化が発生し、かつ臨界点近傍における熱物性値の特異性が顕著に表れることが計算により示された。本研究の成果は、7月にソウルで開催された第5回数値流体力学国際会議で発表した。 2) PR0PATH熱物性データベースの並列計算手法の開発 熱物性値を計算するために採用しているPROPATHは、そのまま用いても計算の並列化は不可能である。我々はデータ参照テーブルをPR0PATHから作成し、かつ元のPR0PATHの精度を維持することができる計算アルゴリズムの開発に成功した。本研究の成果は、1月に東京で開催されたハイパフォーマンスコンピューティングと計算科学シンポジウムで発表した。 これらの研究成果は、さらに2009年6月にサンアントニオで開催されるアメリカ航空宇宙学会数値流体力学会議でも報告する予定である。
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