2009 Fiscal Year Annual Research Report
超高速応答型感圧塗料による微小変動圧力場計測法の確立
Project/Area Number |
19360083
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
亀田 正治 Tokyo University of Agriculture and Technology, 大学院・共生科学技術研究院, 教授 (70262243)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天尾 豊 大分大学, 工学部, 准教授 (80300961)
中北 和之 宇宙航空研究開発機構, 研究開発本部, 主任研究員 (50358595)
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Keywords | 流体工学 / 航空宇宙工学 / 計測工学 / 感圧塗料 / 超微粒子ヒラミック / 風洞実験 |
Research Abstract |
微小圧力変動の空間分布を計測するための感圧塗料(PSP)技術開発を進めた.陸上輸送機器の主要速度域であるO(10m/s)の変動圧画像計測法を確立し,風洞実験のコスト低減,詳細な数値予測のための基礎データの提供を実現することを目的とした.流れの動圧レベル(100Pa)の計測を実現するために,(1)任意の材質,形状の物体に「塗れる」高速応答型感圧塗料(PSP)と感温塗料(TSP)の重ね塗りによる圧力・温度同時計測法の開発,(2)開発したPSP計測法に基づく多様な風洞実験による非定常圧力場計測を行った.(1)では,PSPの下地として塗布した感温塗料から得られる温度データを用いてPSPの温度補償を行う方法を検討し,圧力,温度ともに単体計測に匹敵する精度が得られる見通しを得た.ただし,重ね塗りにより,単体に比べてTSP発光強度が低下する,PSPの圧力感度が若干悪くなる,という問題が新たに生じ,更なる改善が必要であることも明らかとなった.(2)では,擬似衝撃波をともなう超音速ダクト表面,および,遷音速デルタ翼表面の圧力計測を行った.いずれも,流体機械,航空機応用を強く意識したものである.超音速ダクトでは,1kHz程度の変動をともなう擬似衝撃波の振動現象をPSPと同時にシュリーレン撮影によりとらえ,両者の画像をあわせて用いることにより,単体計測では知ることの難しい流れ場構造の詳細をとらえることに成功した.
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