2008 Fiscal Year Annual Research Report
離散気泡モデルによる沸騰二相流の熱流動ダイナミックスモデルの構築
Project/Area Number |
19360104
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
小澤 守 Kansai University, システム理工学部, 教授 (60112009)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梅川 尚嗣 関西大学, システム理工学部, 准教授 (10232894)
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Keywords | 気泡離散モデル / 二相流ダイナミックス / サブクールバーンアウト / 流動様式 / 定電流法 |
Research Abstract |
沸騰関連機器の負荷変動時には大気泡が過渡的に形成されるが,高熱流束条件においてはこの大気泡周囲の液膜がドライアウトする低クオリティバーンアウトが発生し,この現象は垂直上昇流よりも特に水平流において問題となる.このような二相流に内在するダイナミクスに起因する現象は,従来の時間平均化されたモデルでは表現できない. 本一連の研究では,ボイド伝播方程式を基礎式とした離散気泡モデルを発展させ,垂直上昇流におけるボイド率の時間変動挙動を定常流のみならず,流動脈動下において大気泡が過渡的に形成される様子も数値的に再現することが可能となっており,ここでは水平流への拡張を実施した. 離散気泡モデルではボイド伝播方程式を基礎式とし,運動量効果として,気相の相対速度,先行気泡によるウェークの効果,気相の圧縮性,相の再配分機構のみを考慮する.これを水平流に適用するにあたり,気相の相対速度,圧力のジャンプ条件のみ変更が必要になる.気相の相対速度に関しては水平ダクト内に進入する大気泡速度を実験的,解析的に得たWeberの式を用い,圧力ジャンプ条件に関してはRegime-based modelingを用いた.以上により水平流のボイド率の時空間変動波形を数値的に得ることができ,確率密度関数を用いることで流動様式の判別を行った.この計算結果を管内径2.0,3.0mmの水平ミリチャンネルに作動圧力5.0, 6.5 MPaのCO2で得られた実験結果と比較し,従来提案させている流動様式線図よりもよく実験結果を表現でき,特に管頂部のドライアウトが問題となるSlug-annular flowを含むIntermittent領域の存在を上手く再現できることを示した. また,ウェーク効果の評価を行うために定電流法での評価手法を構築した.
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Research Products
(7 results)