2008 Fiscal Year Annual Research Report
光波混合非線形レーザ顕微鏡によるナノバイオイメージング
Project/Area Number |
19360113
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
江上 力 Shizuoka University, 工学部, 教授 (70262798)
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Keywords | 顕微鏡 / 非線形光学 |
Research Abstract |
20年度の科学研究費助成により,非線形レーザ顕微鏡によるナノバイオイメージングの研究開発を行い,下記に挙げるレーザ顕微鏡の超高空間分解能化についての成果を得ることができた。 通常の共焦点顕微鏡システムでは回折限界(ほぼエアリディスク径:使用波長程度)を超えるサイズの微小吸収体を検出するには蛍光体等のドーパントを添加し,発光領域を空間的に制限しなければならなかった.ところが,本提案システムでは同顕微システムに光波混合干渉系をプラスすることで上記限界を超える分解能を達成できる可能性があることが昨年度の基礎実験から示唆された.今年度はその基礎実験成果に基づき実際の被測定生体細胞としてクロロフィルを有する緑茶細胞のチラコイド形状および位置の検出を試みた.この結果から同顕微鏡の分解能が大幅に向上できることが確認できた.ただ,昨年度末,今年度中には新規に偏光干渉非線形光学系の導入も検討することを明記していたが,被測定細胞の処理等に手間取り明確な目標達成までには至らなかった.次年度こそは偏光干渉法を利用した非線形共焦点顕微光学系の高空間分解能かを試み,両顕微鏡の長所短所を比較検討し,面内方向のコントラスト・分解能の向上を図る予定である.
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