2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360121
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Research Institution | Kogakuin University |
Principal Investigator |
三浦 宏文 Kogakuin University, 工学部・機械システム工学科, 教授 (50010682)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高信 英明 工学院大学, 工学部・機械システム工学科, 准教授 (40308177)
鈴木 健司 工学院大学, 工学部・機械システム工学科, 准教授 (50251351)
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Keywords | マイクロマシン / マイクロ・ナノデバイス / 表面・界面物性 / ロボッティクス / 昆虫 / 表面張力 / 撥水性 / メニスカスカ |
Research Abstract |
平成19年度は,壁面歩行ロボット,水面移動ロボットを実現するための要素技術の研究を行った.壁面歩行ロボットに関しては,昆虫の典型的な歩容である「交互三脚歩行」(三本ずつ交互に脚を上げる歩行)を実現する機構として,形状記憶合金を用いた機構と,DCモータとレバー・クランク機構を組み合わせた機構の2種類を開発し,歩行動作が可能であることを確認した.また,足底から液体を分泌して付着力を制御するために,MEMS技術により流路を加工した「付着パッド」を開発した.製作した付着パッドを用いて,付着力,接線力,引き離し力の測定を行い,ロボットの自重を支持するのに十分な付着力が得られること,剥がす方向により引き離し力に差があることを確認した. 水面移動ロボットに関しては,アメンボと同様に表面張力で水面に浮遊するロボットを開発した.ロボットの機構として4本の前後脚で体重を支え2本の中脚で水面を掻く機構と,12本の脚の振動を利用した推進機構の2種類を開発した.振動を用いた機構では,共振周波数の差を利用して移動方向を制御する手法を提案した.また,耐荷重が大きく水の抵抗の少ない脚を製作するため,MEMS技術を利用してワイヤなどの表面に微細な凹凸や細毛構造を加工し撥水性を高める技術を開発した.製作した脚を用いて,水面での支持力および引き離し力を測定した.さらに,表面張力による脚の支持力,引き離し力を予測する理論を構築し,実験結果とよく一致することを確認した.
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