2007 Fiscal Year Annual Research Report
永久磁石式多極RGを用いたローカルエネルギー利用システムに関する研究
Project/Area Number |
19360125
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
一ノ倉 理 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (20134017)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 健二 東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (70323061)
後藤 博樹 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (90374959)
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Keywords | ローカルエネルギー / 小型風力発電 / 小水力発電 / リラクタンスジェネレータ / 永久磁石補助 |
Research Abstract |
本研究は,ローカルエネルギーの有効利用を目的とし,筆者の着想による永久磁石形リラクタンスジェネレータ(以下PMRG)の開発と,小型風力発電や小水力発電への適用について検討を行うものである。以下本年度の研究によって得られた成果を記述する. 1.現有の6極/4極三相PMRGの動作解析ならびに実験を行った.その結果,本発電機はエネルギー変換効率などの電気特性は良好であるが,トルクリプルが大きいという実用上の課題が明らかになった. 2.トルクリプルを改善するために,本研究では3台のPMRGを空間的に120度位相をずらして回転軸に配置する,いわゆる3段積みPMRGを考案した. 3.以上の成果に基づき,1000rpm-400W程度の実規模の小型風力発電に適用するためのPMRGの設計を行った.3段積みとすることから1台あたりの出力は133Wとした.また,有限要素法に基づく検討結果から固定子は12極,回転子は8極とした.磁石にはNd-Fe-Bを用いた。 4.上記の設計に基づいて今年度は3段積みPMRGの1台分だけ試作した.無負荷時ならびに負荷時の出力電圧,電流,トルク,回転数を詳細に測定した結果,試作機の出力と効率は設計値より10%程度低い値に止まったが,ほぼ初期の特性が得られることが明らかになった. 5.PMRGの磁気回路モデルを作成した。これは,有限要素法では困難な,PMRGの動特性や過渡特性の定量解析ができるもので,PMRGを風力発電や小水力発電に応用する場合に有用なものである。 以上よりPMRGの基礎特性が明らかになるとともに,トルクリプル低減などの性能改善策も提案され,本年度の目的はある程度達成されたものと考える.
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