2007 Fiscal Year Annual Research Report
電気・電子機器の信頼性確保のための永久磁石熱減磁定量予測法の開発
Project/Area Number |
19360131
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
福永 博俊 Nagasaki University, 工学部, 教授 (10136533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中野 正基 長崎大学, 工学部, 准教授 (20274623)
柳井 武志 長崎大学, 工学部, 助教 (30404239)
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Keywords | 磁石 / 減磁 / 有限要素法 / 磁界 / 電子・電気材料 / 電子デバイス・機器 |
Research Abstract |
@完全着磁した場合の初期減磁の定量的予測法の開発及びその実験的検証 室温及び暴露温度での減磁曲線から有限要素法を用いて異方性磁石の初期減磁率を予測する方法を開発し、Nd-Fe-B系磁石に適用して初期減磁の空間分布を予測した。さらに、同じ磁石について初期減磁を測定し、初期減磁の予測値と実験値との比較を行った。その結果,実験値と予測値がおおよそ一致し、開発した方法の妥当性が確認された。さらに、多極に着磁した磁石について、初期減磁の予測値と実験値を牝較した。 @不完全着磁シミュレーション法の開発 磁気飽和には不十分な磁界下で着磁された磁石における磁化の空間分布を、有限要素法を用いてシミュレーションする新しい方法を開発した。この方法では、予め測定された印加磁界ごとの減磁曲線を用いて、着磁の状態をシミュレーションすることができる。 @不完全着磁状態での初期減磁予測法の開発 有限要素法により、不完全着磁状態にある磁石における初期減磁の空間分布を予測する方法を開発した。この方法では、不完全に着磁された磁石の室温及び暴露温度での減磁曲線を用いて不完全着磁状態にある磁石における初期減磁を予測することができる。この方法を異方性Nd-Fe-b磁石に適用し、不完全着磁状態にあるNd-Fe-B磁石における初期減磁率の空間分布を予測した。さらに同じ磁石の初期減磁を測定し、予測値と実験値を比較したところ、両者がおおよそ一致し、開発した方法の妥当性が確認された。 さらに、この方法用いて、多極に不完全に着磁された磁石における初期減磁の空間分布を予測し、着磁率の低い磁極の反転部周辺で大きな減磁が生じることを明らかにした。
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