2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360132
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
清水 敏久 Tokyo Metropolitan University, 大学院・理工学研究科, 教授 (30254155)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大橋 弘通 (独)産業技術総合研究所, パワーエレクトロニクス研究所, 副センター長 (60361763)
和田 圭二 首都大学東京, 大学院・理工学研究科, 准教授 (00326018)
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Keywords | インダクタ損失 / 高パワー密度 / 限界損失モデル / ヒステリシス損失 / うず電流損失 |
Research Abstract |
燃料電池・太陽光・風力発電などの「新エネルギー源の活用」と「電気エネルギー利用の効率化」により、総合的なエネルギー利用効率を大幅に改善することが求められている。その主要技術となるインバータ技術では、小形化、高効率化、高性能化、低価格化などの全ての面において限界に近づいており、従来の延長上の設計技術では、飛躍的な発展を遂げられない。そこで、本研究では、従来の立方体装置構造の発想を転換して、薄平面形状の高集積化構造をもつ高電力密度インバータの設計技術を開発することにある。これを実現するには、電気的性能はもとより、薄型化に対応するための、各部損失の厳密な計算設計技術、放熱・熱設計技術、外部電線接続技術、電磁ノイズ抑制技術など、様々な課題を解決する必要がある。そこで、本年度は、インバータ構成部品の損失の定量的評価手法、およびこれに基づいた総合損失の最適化設計手法について研究を行い、以下の成果を得た。 (1)PWMインバータのフィルタインダクタ用磁性材料の損失をオンラインで計測するシステムを開発した。また、この装置を使用して、PWMインバータの変調方式や出力力率がインダクタ鉄損に与える影響を評価した。さらに、各種磁性材料の損失特性を計測・評価した。 (2)PWMインバータで励磁されるインダクタ鉄心のうず電流損失とヒステリシス損失の分離計測手法を開発し、多様な損失分析を可能にした。 (3)「スイッチングデバイスの限界損失モデル」と「インダクタの損失モデル」を連成して総合損失を計算するプログラムを開発し、最小損失が得られるスイッチング周波数について考察を行った。 (4)薄平面形状を実現するために必要となる部品の小型化の一つとして、外形寸法が大きく、寿命に制約が多い電解コンデンサを使用しないインバータの回路方式と制御方式の開発を行った。
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Research Products
(8 results)