2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360140
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
竹村 泰司 Yokohama National University, 大学院・工学(系)研究科(研究院), 教授 (30251763)
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Keywords | 磁性ナノ構造 / 磁性体 / 磁化反転 / 原子間力顕微鏡(AFM) |
Research Abstract |
プレーナ型強磁性トンネル接合を作製し、そのスピン移行効果に伴う磁気特性を明らかにすることを研究目的とした。研究期間内に (1)プレーナ型強磁性トンネル接合の作製方法の確立 (2)(1)に関連して原子間力顕微鏡(AFM)を用いた新しいナノリソグラフィ技術の確立とナノ磁性構造における磁気特性の制御方法の確立 (3)プレーナ型強磁性トンネル接合におけるスピン移行効果の検証と物理的考察 を実施することにより、3端子デバイスの適用を含めたプレーナ型強磁性トンネル接合の利点を明らかにすることを目指す。 平成20年度は上記(2)の研究に関して、以下のような研究成果を得た。 ○作製したプレーナ型強磁性トンネル接合の電流電圧特性の評価から、トンネル障壁が形成されていることを確認するとともに、プレーナ型ナノ構造素子の磁気抵抗効果の測定から、磁性ナノ構造の作製を反映した磁気抵抗効果を観測した。 ○磁化方向に影響を与える要因は外部からの印加磁界の他に磁気異方性がある。応用上、磁化方向となり易い磁化容易軸を設定することが多い。磁性ナノ構造における磁化容易軸の方向をAFM局所酸化加工により制御することを試み、磁気力顕微鏡(MFM)により観測した磁区構造から磁化方向を制御できることを検証した。 最終年度である次年度にスピン移行効果の実験を実施する上で、今年度のこれら成果は十分なものであり、所期の計画に基づいた研究が遂行されると期待される。
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