2007 Fiscal Year Annual Research Report
固相C60及びグラフェンを用いた炭素系デバイスの基礎研究
Project/Area Number |
19360141
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
橋本 明弘 University of Fukui, 工学研究科, 准教授 (10251985)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 あき勇 福井大学, 工学研究科, 教授 (90210517)
葛原 正明 福井大学, 工学研究科, 教授 (20377469)
福井 一俊 福井大学, 工学研究科, 教授 (80156752)
塩島 謙次 福井大学, 工学研究科, 准教授 (70432151)
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Keywords | 固相C60薄膜 / グラフェン / 炭素系デバイス / SiC基板 / 電界効果トランジスタ / A1N単結晶薄膜 |
Research Abstract |
本研究課題は、固相C_<60>/AlN構造及び固相C_<60>/グラフェン/SiO_2構造における原子レベルで制御された界面を形成し、電界効果によるキャリア注入の基礎物性を解明することにある。なかでも、理想的な界面形成技術は、研究課題の中でも中心となる課題であり、本研究課題では、良質な単結晶固相C_<60>薄膜の成長が期待できる表面平坦なSiC基板上AlN単結晶層を用いた界面形成とSiC基板の超高真空中での高温熱処理により形成されるグラフェンのSiO_2/Si基板上への転写による表面改質を用いた界面形成の二方向からのアプローチをしている。 H19年度の研究成果としては、 (1)当初目標にしていた6H-SiC基板上の原子レベルで表面平坦なAlN表面の形成には、CMP処SiC(0001)基板の減圧水素高温処理による6ML高さのステップ制御が必要であることが、調査の結果明らかになった。 (2)微傾斜SiC基板上に形成したグラフェン多層膜上には、固相C_<60>が、ステップフローモードで成長することを見出し、核形成を電子線照射により制御できることを明らかにした。 (3)当初の目標の一つであったグラフェン層のSiO_2基板上への直接転写の可能性を示すことが出来た。 これらの研究成果は、理想的な界面形成技術の向上に大きな寄与を与えるものと考えられ、次年度以降に計画している電界効果トランジスタ(FET)構造の作製とその特性評価によるキャリア注入の基礎物性を解明に大きく貢献するものと考えられる。
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Research Products
(16 results)