2008 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ディスプレイ用SnO2系超低抵抗導電膜の研究
Project/Area Number |
19360145
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
佐藤 了平 Osaka University, 先端科学イノベーションセンター, 教授 (80343242)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福田 武司 大阪大学, 工学研究科, 教授 (50354585)
木村 吉秀 大阪大学, 工学研究科, 准教授 (70221215)
岩田 剛治 大阪大学, 先端科学イノベーションセンター, 准教授 (30263205)
森永 英二 大阪大学, 工学研究科, 助教 (80432508)
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Keywords | 透明導電膜 / 次世代ディスプレイ / ナノシード層 / エピタキシャル / レーザ加工 |
Research Abstract |
これまで、次世代ディスプレイ用透明導電膜として、低抵抗で、高速パターニングが可能なSn0_2系薄膜が得られている。今年度はさらなる高性能化に向けて、それらのメカニズム解明を中心に研究を行った結果、以下の成果が得られた。 1.結晶性向上による低抵抗化を目指して、シード層によるエビ成長を目指したが、安定酸化物であるため、極めて困難であることが判明。 2.しかし、得られた低抵抗薄膜のXRDによる詳細解析を行った結果、キャリアの伝導経路である(110)と(200)面が強く配向していることを見出した。これにより移動度向上による低抵抗化への指針を得ることができた。 3.一方、YAGレーザーによる高速パターニング(加工エネルギー、従来約6J/cm^2→3J/cm^2へ)のメカニズム解明を行った結果、SnO_2系ではこれまで確認されていない1eV前後の中間準位が形成され、この準位のキャリアがレーザーエネルギー(約1.1eV)で励起され、プラズマ共鳴吸収を強く起こして低エネルギー加工が出来る事を明らかにした。 以上により、当初目標をほぼ達成し、SnO_2系導電膜の実用化の見通しを得るとともに、さらなる低抵抗な高性能薄膜の開発に向けた指針を得ることが出来たので、さらに超難関のITO以下の低抵抗化を目指した研究を推進したいと考えている。
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Research Products
(3 results)