2007 Fiscal Year Annual Research Report
高感度と広ダイナミックレンジ性能を両立した高性能CMOSイメージセンサ
Project/Area Number |
19360151
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
須川 成利 Tohoku University, 大学院・工学研究科, 教授 (70321974)
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Keywords | 電子デバイス / 集積回路 / イメージセンサ |
Research Abstract |
本研究の目的は、感度向上とダイナミックレンジ拡大のトレードオフを解消した超高感度性能を有する高性能イメージセンサを創出し、超高感度広ダイナミックレンジ撮像技術の基礎を築くことである。本年度は、まず、全体システム設計として、カメラシステムを構成する各要素、すなわち、イメージセンサ、光学部品、画像処理ボード等の仕様を定量的に明らかにするための、イメージセンサ画素部・周辺回路構成、駆動パルスタイミング、電源電圧供給、試作プロセス、パッケージ実装、評価カメラボード構成など全体システムに関わるコンセプト検討を行い、計画通り研究を遂行した。次に、デバイス構造および製造プロセスに関して、われわれが提案している横型オーバーフロー積分容量を用いた広ダイナミックレンジCMOSイメージセンサの画素構造をべースとし、高感度化と広ダイナミックレンジ化のトレードオフを解消するためのデバイス構造・製造プロセス検討を行い、これも計画通り研究を遂行した。以上の研究が計画以上に進んだため、さらに、次年度に予定していたイメージセンサデバイスの設計、試作、測定評価の一部も当初の計画を前倒しして遂行した。その結果、光電変換感度とダイナミックレンジの積が現行の20倍以上、入力換算雑音電子数2個以下の高感度と広ダイナミックレンジ性能を有するCMOSイメージセンサチップおよびカメラを作成することができた。これらの研究成果を学会にて発表した。
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