2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360158
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
莅戸 立夫 University of Toyama, 理工学研究部(工学), 准教授 (00261149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
工藤 博幸 筑波大学, システム情報工学研究科, 准教授 (60221933)
佐々木 和男 富山大学, 理工輸究部(工学), 教授 (60042826)
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Keywords | ミリ波 / マイクロスコピー / 走査型近接場顕微鏡技術 / 高分解能 / プローブ / 画像化 / 応用 |
Research Abstract |
通常の光学系,伝搬波を用いた画像化システムでは,画像分解能は用いる波の波長程度に制限されるが,走査型近接場顕微鏡技術を利用するとこの限界以下の分解能,すなわち波長よりも十分小さい分解能で物体を観察,画像化することが可能である。本研究では,電波の領域であるミリ波帯において,従来達成されている空間分解能を100分の1以下に改善し得る超高分解能プローブを開発して画像取得を実施すること,すなわち,超高分解能ミリ波マイクロスコピー(超高分解能ミリ波帯走査型近接揚顕微鏡技術)を開発することを研究の第一の目的としている。更に,開発した技術を生体組織等の観察に応用し,ミリ波利用の新たな可能性を探索することを第二の目的としている。本年度は主に,高分解能化を実現するための基礎検討を実施した。具体的な研究事項及び結果,得られた成果を以下に示す。 研究代表者が開発を実施してきた金属導波管を用いたスリット型プローブを対象として,金属導波管プローブの先端部分をMEMS技術により製作して微小なスリット状開口を形成する方法を検討した。三次元電磁界シミュレータによるプローブの設計を終了し,現在,先端部分を製作するための半導体プロセスに関する検討を実施している段階である。開発したプロセスにより,所望の構造を有するスリット状開口を形成できる見通しを得た。 本研究で高分解能化を実現するための第二の方法として提案する,ナイフブレードを用いた高分解能ミリ波マイクロスコピーに関する検討を実施した。ナイフブレードとしてはステンレス板を用い,ナイフブレードにミリ波を照射して散乱波を計測するための光学系の設計・製作,特性評価を終了し,画像取得実験を実施した。その結果,本方法における二次元画像の再構成原理を実験的に検証することに成功した。
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