2009 Fiscal Year Annual Research Report
フレキシブル薄膜ガラス上の立体ゲートpoly-Si TFTの連続積層化技術
Project/Area Number |
19360165
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
原 明人 Tohoku Gakuin University, 工学部, 教授 (20417398)
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Keywords | 多結晶シリコン / 薄膜トランジスタ / ダブルゲート / 水素化微結晶シリコン |
Research Abstract |
自己整合メタルダブルゲート低温poly-Si TFTの性能向上に取り組み、(見かけ)移動度が630cm^2/Vs(n-ch)および150cm^2/Vs(p-ch)、s値が0.13V/dec(n-chおよびp-ch)を有するデバイスを実現した。この性能は、Si-MOSFETに匹敵するものであり、また550℃という低い温度で形成されたpoly-Si TFTとしては世界トップレベルの性能を有している。この研究成果は、ガラス上への低消費電力かつ高速回路の実現に道を開くものである。この成果は学会にて公表され、特に応用物理学会東北支部主催の東北支部学術講演会にて支部講演奨励賞を受賞するなど高い評価を得た。 さらにモノリシック3次元化集積化に向けて、低温でTFT形成が可能な自己整合レーザ活性化トップゲート水素化微結晶シリコンTFTの開発を進め、325℃という低温プロセスを用いて、線形領域の移動度が1.1cm^2/Vsを有するTFTを実現した。325℃という低いプロセス温度は、モノリシック3次元集積化を充分に可能にする温度であり、さらに将来的にはCMOS回路実現の可能性を秘めた潜在能力の高いデバイスである。 また、(財)みやぎ産業振興機構主催産学官連携フェアみやぎ2009、(財)仙台市産業振興事業団主催第53回寺子屋せんだいにて発表を行い、研究成果を市民および産業界にフィードバックした。
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