2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360167
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
大石 泰丈 Toyota Technological Institute, 大学院・工学研究科, 教授 (80360238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健伸 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60367828)
GUANSHI Qin 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (50449485)
荒井 雄介 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (00435934)
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Keywords | 先端的通信 / 光信号処理 / 情報通信工学 / 光物性 / 光増幅 |
Research Abstract |
Bi添加シケートガラスは、近赤外域で1000nmを超える広帯域および11%の量子効率をもつ発光特性を有することをはじめて明らかにした。近赤外域での新規の広帯域光増幅媒体およびレーザー媒体として期待される。またさらに、酸化鉛添加ゲルマネート中では、Biの近赤外発光は50%以上の量子効率を持つことを見出した。 さらに、Te添加ガラスの光学特性を調べた。溶融法により、Te添加スピネル含有アルミノシリケートガラス、Te添加シリケートガラス、リン酸塩ガラスを作製し、その光学特性を検討した。Te添加スピネル含有アルミノシリケートガラスは熱処理し微結晶を析出させて透明結晶化ガラスとし、Te添加ガラスおよび透明結晶化ガラスから近赤外域での広帯域発光を確認した。これまで、このような発光は報告されてなく、おそらくこのTe添加ガラスからの近赤外発光は我々が初めて見出したものであると考えている。 発光の半値全幅は最大400nmであった。300Kでは550usである蛍光寿命が、200K以下に冷却することで1.2msまで長寿命化することがわかった。Te添加スピネル含有アルミノシリケートガラスの蛍光スペクトルは3つのガウス関数で良くフィッティングできることから、少なくとも3種の発光機構が関与しているものと考えられる。フィッティングおよび蛍光寿命の測定結果から、300Kにおける1200nm中心の発光ピークの誘導放出断面積を計算したところ、σem=9.4×10^<-21>cm^2であった。これらの結果から、近赤外域での発光が初めて確認されたこれらのTe添加ガラスおよび透明結晶化ガラスも、超広帯域光増幅媒体候補のひとつであると考えられる。
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