2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
19360167
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
大石 泰丈 Toyota Technological Institute, 大学院・工学研究科, 教授 (80360238)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 健伸 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (60367828)
QIN GuanShi 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (50449485)
MARK Huges 豊田工業大学, 大学院・工学研究科, ポストドクトラル研究員 (90465584)
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Keywords | 先端的光通信 / 光信号処理 / 情報通信工 / 光物性 / 光増幅 / ガラスレーザー材料 / 広帯域レーザー光源 / Bi添加光ファイバ |
Research Abstract |
従来のシリケートガラスをBiのホストとした場合、Biの発光の量子効率は11%であった。さらなるBiの量子効率の向上を目指し、ホストの探索を行った。その結果、GeO_2-Al_2O_3-PbO系のゲルマネートガラスをホストとしたとき量子効率の格段の向上がみられた。量子効率はPbO濃度に大きく依存し、PbO濃度が4%のとき、60%にも達することを明らかにした。この量子効率は、報告者の知る限りこれまで報告された最大の値である。このガラス系はファイバ導波路化にはやや不安定であるため、レーザー加工による導波路化を進めた。その結果、波長800nmのフェムト秒レーザー照射による加工で導波路構造形成が可能なことを明らかにした。 さらに、Te添加スピネル含有ガラス(26.54Al_2O_3-10.59ZnO-5.25MgO-8.93ZrO_2-1.79TiO_2-46.9SiO_2-0.2TeO_2:Te-Sp)、Te添加シリケートガラス(13Na_2O-8CaO-4MgO-2Al_2O_3-K_2O-72SiO_2-1.6TeO_2:Te-SL)、リン酸塩ガラス(35.87ZnO-14.07TeO_2-50.06P_2O_5:Te-ZTP)を作製し、その光学特性を検討した。その結果室温においてTe添加ガラスおよび透明結晶化ガラスから近赤外域での広帯域発光を確認した。これまで、このような発光は報告されてなくこのTe添加ガラスからの近赤外発光は我々が初めて見出したものである。 発光スペクトル解析および蛍光寿命の測定結果から、室温における1200nm中心の発光ピークの誘導放出断面積を計算したところ、σ_<em>=9.4×10^<-21>cm^2であった。これらの結果から、近赤外域での発光が初めて確認されたこれらのTe添加ガラスおよび透明結晶化ガラスも、超広帯域光増幅媒体候補になりえるであることを明らかにした。
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