2009 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトルー時間変調を用いた全光学的光ラベル認識に関する研究
Project/Area Number |
19360172
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
大柴 小枝子 Kyoto Institute of Technology, 工芸科学研究科, 教授 (90372599)
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Keywords | 光スイッチ / フォトニックネットワーク / 情報通信工学 / 光パケットスイッチ |
Research Abstract |
本研究では、スペクトル-時間変調により光ラベルを構成し、各パケットに付与し、それを光処理によって認識することで、高速のバーストデータを遅延なく認識し、パケット単位での挿入・引き落とし・経路切り替え(スイッチング)を可能とする全光認識の光パケットスイッチ方式に関して研究を行う。具体的には、モードロックレーザによって発生した高速の光パルスを光信号に用い、複数のサブFBG(ファイバーブラッググレーティング)などから構成される光スペクトル-時間変調器を用いて、信号パルスのスペクトルを構成する各縦モードをスペクトル分割し、位相変調および時間遅延を加える方式を提案することを目的とし、これまでに以下について明らかにした。 (1) スペクトル-時間変調による光ラベル方式で実現可能なコード数を明らかにした。特に、5つの波長帯を組み合わせた場合の、光ラベル認識のシミュレーションモデルを構築し、14400パターンが実現可能なであることを明らかにした。 実際に、5つのサブFBG(ファイバーブラッググレーティング)などから構成される光スペクトル-時間変調器を作成し、5つの波長帯域に対して異なる遅延時間を施すことで符号/復号化を行った。また、4種類の異なる遅延時間パターンを持つFBG符号/復号器を用いて光ラベルの生成/認識実験を行い,自己相関と相互相関のピーク比に関して検討を行った。また、FBG位相符号方式を用いた光符号方式についても検討した。 (2) スペクトル-時間変調による光ラベル方式で光ラベル認識を行い、光パケットスイッチの切り替え制御実験を行った。生成/認識した光ラベルを光パケットスイッチに応用するために,スイッチ制御信号の生成について検討した。光信号である相関波形をO/E変換した後,雑音低減回路によってノイズ軽減およびパルス幅拡大を行い,スイッチをON/OFFする0/1信号を生成した。さらに,光符号のコードパターン,自己相関と相互相関のピーク比,あるいは相関波形の時間タイミングなどの条件を変化させたとき,ラベル認識信号を閾値処理する回路を試作しON-OFF制御においてエラーフリーでの制御を実現し、パケットロスがないことを確認した。 (3) 波長多重パケットを構成し、それに本光ラベルを付与してのパケット切り替え実験を行った。
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Research Products
(6 results)