2010 Fiscal Year Annual Research Report
スペクトルー時間変調を用いた全光学的光ラベル認識に関する研究
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19360172
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Research Institution | Kyoto Institute of Technology |
Principal Investigator |
大柴 小枝子 京都工芸繊維大学, 工芸科学研究科, 教授 (90372599)
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Keywords | 光スイッチ / フォトニックネットワーク / 光符号拡散方式 / 光パケットスイッチ / ファイバーブラッググレーティング |
Research Abstract |
本研究では、スペクトル-時間変調により光ラベルを構成し、各パケットに付与し、それを光処理によって認識することで、高速のバーストデータを遅延なく認識し、パケット単位での挿入・引き落とし・経路切り替え(スイッチング)を可能とする全光認識の光パケットスイッチ方式に関して研究を行う。具体的には、モードロックレーザによって発生した高速の光パルスを光信号に用い、複数のサブFBG(ファイバーブラッググレーティング)などから構成される光スペクトル-時間変調器を用いて、信号パルスのスペクトルを構成する各縦モードをスペクトル分割し、位相変調および時間遅延を加える方式を提案することを目的とする。 本年度は、これまでの成果を元に、スペクトル-時間変調方式で光ラベルを構成し、その光ラベルを光パケットに付与し、それを光処理によって認識することで、高速のバーストデータを遅延なく認識し、パケット単位での挿入・引き落とし・経路切り替え(スイッチング)を可能とする全光認識の光パケットスイッチングの検証実験を行った。光パケットには、10Gbps×8波長多重の80Gbpsの波長多重パケットを使用して、可変長パケットとした場合のパケット認識率および信号誤り率の変化を確認した。その結果、パケット認識率については光ラベル処理でのパケットロスなしを実現した。また、信号誤り率として10^<-9>以下を達成し、パケットスイッチを通過させる前後でのパワーペナルティは1dB以下であった。さらに光ラベル認識素子をファイバーブラッググレーティングで構成するメリットとして、ラベルーペイロードの分離を認識と同時に行うことが可能であることを示し、認識分離を同時に処理した場合でも光WDMパケットでの、信号特性の劣化がないことを実験的に確認した。
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Research Products
(4 results)