2008 Fiscal Year Annual Research Report
多端子情報理論を柱としたセンサネットワーク理論の構築と応用
Project/Area Number |
19360175
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
大濱 靖匡 The University of Tokushima, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 教授 (20243892)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
得重 仁 徳島大学, 大学院・ソシオテクノサイエンス研究部, 講師 (50336921)
毛利 公美 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 准教授 (50281697)
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Keywords | 多端子情報理論 / センサネットワーク / ベクトル型ガウスCEO問題 / CEO問題 / 2値対称情報源 |
Research Abstract |
1.2値CEO問題の研究: 多数の分散地点でセンサーから観測される雑音で汚れた情報信号を各地点で独立に符号化して送り,そこで,情報信号に関する推定を行うシステムを考える.これは,分散並列型センサネットワークの理論的モデルとの一つである.この通信ネットワークにおいて,通信の効率と推定信号の品質とのトレードオフ関係を明らかにする問題は最高経営責任者(Chief Executive Officer, CEO)問題とよばれている.CEO問題は,幾つかの特別な場合には解けているが,基本的には,未解決である.情報源が2値対称情報源でかつ,推定信号の品質評価としてハミング距離を考える場合のCEO問題を2値CEO問題とよぶ.本年度,2値CEO問題に取り組み研究代表者が過去に得た結果に不備があることが明らかになった.この不備のある部分の修復を行った.また,理論限界を達成する符号設計について検討を行った. 2.ベクトル型CEO問題の研究: CEO問題では,各センサが同一の信号を観測する場合を扱ったものであるが,一般には,必ずしも同一でない信号を観測する場合がある.この場合のCEO問題は,ベクトル型CEO問題とよばれる,この問題も一般には未解決である,ここでは,ベクトル型CEO問題に,CEO問題と同様の研究方法で取り組み,研究代表者が,これまでに得た結果よりもより強い結果を得ることに成功した.
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