2009 Fiscal Year Annual Research Report
非線形的アプローチによる大規模システムの制御とセキュアネットワークへの応用
Project/Area Number |
19360176
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Research Institution | Future University-Hakodate |
Principal Investigator |
佐藤 仁樹 Future University-Hakodate, システム情報科学部, 教授 (30360001)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 修 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60381282)
高木 剛 公立はこだて未来大学, システム情報科学部, 教授 (60404802)
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Keywords | 数理工学 / 制御工学 / ヒキュア・ネットワーク / 暗号 / 認証 / 機械学習 / 非線形科学 / インターネット |
Research Abstract |
研究代表者の佐藤は,本研究課題により得られた様々な研究成果を統合し,セキュアルーチング方式を実用化するための技術を提案した.まず,多くの要素の結合系システムをモーメントベクトル方程式で近似し,その特性を解析する手法を提案した.本手法はシミュレーションでは検出困難な状態を検出できるという特徴を持つため,ネットワークの状態を解析するだけでなくセキュリティホールの発見にも有効である.次に,ルーチング問題などの大域的最適化問題がシュレディンガー型方程式のハミルトニアンの固有値問題と等価になることを示し,大域的最適解を必ず求められる方法を提案した.本手法は従来とは異なる新しい最適化手法であり,最適なルートを探索するために有効であるさらに,多数の時系列データから有効な特徴を抽出し,非線形時系列の変動を予測する方式を開発した.本手法により,多地点から収集したトラヒックデータを有効に利用し,ネットワークの振る舞いを予測できる. 研究分担者の高橋は,セキュアネットワークの要素技術として,インターネットでマルチキャストを効率よく実現するためのNetwork Codingを利用したパケット転送方式,無線ネットワークにおけるスループットを改善するためのルーティング方式等について検討した.これらにより,ネットワークに対する攻撃やパケット廃棄が頻繁に発生する無線ネットワークにおいて,データを高信頼かつ高効率で送信するためのネットワーク基盤技術を確立した. 研究分担者の高木は,要素技術である暗号技術を評価するために,素体上の超特異楕円曲線におけるペアリング暗号の高速実装アルゴリズムを構成した.また,RFIDのセキュリティ方式における距離制限プロトコルを考察し,フォワードセキュアな方式を提案した.
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Research Products
(14 results)