2008 Fiscal Year Annual Research Report
雲から地上までの3次元水蒸気分布計測とレーダ降雪観測への応用
Project/Area Number |
19360186
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
村本 健一郎 Kanazawa University, 電子情報学系, 教授 (70042835)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 守 金沢大学, 電子情報学系, 助教 (90249772)
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Keywords | 風向・風速分布 / 3次元分布 / 水の同位体 / Z-R関係 / 降雪粒子諸特性 |
Research Abstract |
水蒸気の鉛直・水平分布は,気象予測や気候予測に不可欠な値であり,豪雪をもたらす水蒸気の起源を探るとともに,雲内の降雪粒子の成長機構と輸送過程の解明を行うために,レーザー式水蒸気同位体分析装置の導入,既設装置による地上の連続降雪観測,レーダによる地上から降雪雲までの連続降雪観測を行った. (1)レーザー式水蒸気同位体分析装置の改良と校正 降雪の水蒸気源および輸送過程を調べるために、平成19年に購入したレーザー式水蒸気同位体分析装置を、野外でも定量定が連続的に行えるように装置の改良を行った。また、従来の方法との比較を行うために水蒸気サンプリングを行った。 (2)降雪粒子の自動分類システム 落下中の降雪粒子映像を取得し,画像処理により個々の粒子の形状特徴量を解析し,雪片とあられの特徴量を比較することにより雪片とあられの自動分類が可能になった. (3)地上の連続降雪観測システム 既設の,小型ドップラーレーダ,降雪強度計(電子天秤)を近接して設置し,降雪を連続同期観測し,リアルタイムで解析・記録するシステムを構築した.これにより降雪の反射強度Zと降雪強度Rを同一観測空間かつ高時間分解能で連続的に測定し,高精度のZ-R関係を求めることが可能になった. (4)地上から降雪雲までの連続観測システム 2台のシーロメータを用いて地上から雲底までの水蒸気の時空間濃度分布の解析が可能になった.また,ドップラーソーダを用いて地上から雲底までの風向風速の鉛直分布とそれに伴う水蒸気の動きを測定するシステムを構築した (5)連続降雪観測 平成21年1月から2月に(2)-(4)の同期観測を行い,Z-R関係に最も影響を及ぼす3つの因子である降雪の粒径分布,落下速度分布ならびに粒子タイプ(分類)を解析した.
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Research Products
(3 results)