2007 Fiscal Year Annual Research Report
生きたままの細胞への局所投薬のためのジャグリングプローブ技術
Project/Area Number |
19360188
|
Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
石丸 伊知郎 Kagawa University, 工学部, 准教授 (70325322)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
正木 勉 香川大学, 医学部, 講師 (30335848)
竹川 薫 香川大学, 農学部, 教授 (50197282)
田中 直孝 香川大学, 農学部, 准教授 (60324109)
|
Keywords | 計測システム / 光圧力 / 細胞 / 白色位相シフト干渉 / 投薬 / 多自由度制御 / 断層像 / 分光 |
Research Abstract |
近年のポストゲノム時代ではぐ生体分子と薬剤の相互作用を生きたままの細胞を用いて解析できるナノツールの開発が望まれている。薬剤を生細胞に対して投薬試験する際には、細胞懸濁液に直接薬剤を混入して反応を観察する。しかしながらこの投薬方法では、薬剤が細胞全体に作用するため、細胞内に局在する特定の生体分子との相互作用のみを解析することは困難であった。そこで我々は、生体細胞内部の微小器官、及び細胞膜表層における薬剤の機能解明を目的として、特定の微小器官に選択的に薬剤投与し、それによる変化を無標識で観察する光学技術を確立する。 本申請においては、生きたままの細胞を用いた薬剤の特定小器官への効果を検証する技術を確立する。しかしながら、細胞に対して多方向から任意の局所的な微小領域へ投薬を行うことは困難である。そこで我々は、細胞小器官へ直接投薬するプローブ操作技術を提案する。本手法は、培養液中に浮遊させたマイクロプローブを光圧力で捕捉する。そして、新たに別の光束で集光照明して2光東間の集光位置や強度を操作することで、プローブあ位置や姿勢を多自由度で制御する(以降、ジャグリングプローブと呼ぶ)。また更に、浮遊細胞のみならず、付着細胞への適用も目指した、新たな分光断層像取得技術についても研究を行う。これは、蛍光標識は指向性の無い点光源の集まりと見なせる。つまり、位相シフターとしてフーリエ変換面に設置している局所可動ミラーである位相可変フィルタ上では、広く光が分布している。これら位相可変フィルタに到達した半分の光に位相差を与えることにより、結像面において極微弱光聞の自己相関位相シフト干渉像を形成することができた。この結像面上での各画素における強度変化として観察されるインターフェログラムを、数学的にフーリエ変換することにより、極微弱光の2次元分光特性を得ることが可能となる。
|
Research Products
(3 results)