2007 Fiscal Year Annual Research Report
多指ハプティックインターフェイスによる手技伝達に関する研究
Project/Area Number |
19360190
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
川崎 晴久 Gifu University, 工学部, 教授 (40224761)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 孝浩 岐阜大学, 工学部, 助教 (70432185)
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Keywords | ハプティックインターフェイス / 力覚 / 手技伝達 / VR訓練システム |
Research Abstract |
1. 人間の力覚の空間的認知能力の評価 手技の伝達では、人間の空間的な力に対する方向と大きさの感度などの認知能力を評価する必要がある。そこで、人間の力覚の空間認知能力を実験評価し、角度認識に対する絶対平均誤差は垂直方向で16度、水平方向で20度、相対角度認識では基準の角度付近では誤差が小さく基準から離れるにつれ誤差が大きくなること等の力覚特性が明らかとなった。 2. 力覚提示法と5本指による評価実験 熟練者と訓練者の5本指の位置と指先力を画像で表示すると、訓練者にとって注視する箇所が多くなり、力覚の学習が難しい。そこで、操作者に熟練者の力を短い時間提示し、残りの時間は訓練者の操作力を提示する方法の有効性の検証に向けて、熟練者の力を提示する時間、提示の周期、誤差に応じた提示方法等を5本指で詳細に基礎実験を行った。その結果、連続的な力と断続的な力に対する知覚能力に大差がないことが明らかとなり、提案手法が効果的である見通しを得た。 3. 没入型立体画像ディスプレイの構築 バーチャルリアリティ環境での触診訓練システムでは、訓練者の手の位置に仮想物体を提示できることが望ましい。そこで、操作者の手先に仮想物体が投影される大型の没入型立体画像ディスプレイを試作構築し、実験環境を整備した。 4. 柔軟物体の摩擦を考慮した有限要素法による触覚レンダリング 有限要素法による触覚レンダリングは、静的な力学関係をもとに変位と力を計算するが、摩擦が考慮されていない。このため、よりリアルな触感の提示に向けて、摩擦を考慮した触覚レンダリングのアルゴリズムを開発中である。 5. インターフェイスのダイナミックスを考慮した力覚提示制御 手技の伝達において(2)項で示した手法を実現するには、高い力応答特性が求められる。第一段階として、インターフェイスのダイナミックスを考慮した力覚提示制御法を実験的に評価し、良好な結果を得た。
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Research Products
(8 results)