2009 Fiscal Year Annual Research Report
マルチセンシングシステムによる海洋コンクリート構造物の長期性能定量化手法の構築
Project/Area Number |
19360198
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
武若 耕司 Kagoshima University, 理工学研究科(工学系), 教授 (10155054)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 多門 北海道大学, 工学部, 教授 (00151796)
丸屋 剛 大成建設(株), 技術センター, 研究員 (20393712)
山口 明伸 鹿児島大学, 大学院・理工学研究科, 准教授 (50305158)
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Keywords | 劣化シミュレーション / 塩化物イオン / 鉄筋腐食 / モニタリング / マルチ腐食センサ / 海洋環境 / 塩害 / 自然電位 |
Research Abstract |
本研究は、海洋コンクリート構造物の完全非破壊型塩害予知システムの構築を目的とし,ハードおよびソフトの両面から実験的ならびに解析的検討を行うものである.平成21年度の研究成果を項目ごとに示す。 (1) 塩害劣化現象のモデル化 ・昨年度までに構築した塩分浸透シミュレーションモデルに、ブリーディングの概念を新たに導入し、塩害の劣化予測精度を向上させることができた。 ・メソスケールの損傷に基づくメソスケール数値解析手法では、拡散係数の大きさに与えるコンクリートの材齢と温度の影響、さらに荷重影響下における物質透過性を推測できる可能性を示すことができた。 (2) 塩害劣化進行のモニタリング技術 開発中の腐食センサにより、塩分浸透をモニタリングできることを確認した。さらに、ブリーディングがセンサの感度に悪影響を及ぼすのを避け、さらにモニタリング精度を向上させるため、センサ形状を改良した新型センサを開発し、その性能についても確認した。 (3) 劣化予知のためのパラメータ定量化 コンクリート供試体中に鉄筋および照合電極も埋設して,自然電位に変化が見られた時点でコンクリート中の塩化物イオン濃度の分布を測定することにより、鉄筋の腐食限界塩化物イオン濃度を明確に把握することを試みた。その結果、特に高炉セメントを使用した場合について、水結合材比の異なるコンクリートの腐食発生限界塩化物イオン濃度を明らかにした.
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Research Products
(8 results)