2009 Fiscal Year Annual Research Report
構造物崩壊過程のモンテカルロ・シミュレーション手法の開発
Project/Area Number |
19360200
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小國 健二 Keio University, 理工学部, 准教授 (20323652)
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Keywords | 破壊現象 / PDS-FEM / RC構造物 / 崩壊過程 / 確率挙動 |
Research Abstract |
本研究では,地震動を受ける構造物が,健全な状態(弾性変形)から塑性変形,終局限界状態を経て崩壊に至る一連の過程をばらつきも含めて予測可能な解析手法を提案する.具体的には, i)破壊現象に適した解析手法,PDS-FEMを三次元動的弾塑性解析ツールとして整備, ii)並列化による計算効率の向上, iii)崩壊に至る過程のモンテカルロ・シミュレーション,を行う.また,構造物の大規模な震動台(E-ディフェンスなど)実験の際に展開し,計算結果を検証のための計測装置として,時刻同期稠密機動センサネットワークを開発する. 前年度までに整備した計算手法を用いて,平成21年度においては,以下の研究を行った. a)RC構造詳細モデルの崩壊過程のモンテカルロ・シミュレーション 実際のRC構造物を模した解析モデルを用いて構造物崩壊過程のモンテカルロ・シミュレーションを行った.具体的には,動的弾塑性有限要素解析を行えるソフトウェア,AdventureクラスタにPDS-FEMを組み込んで,実際のRC構造物を模した解析モデルの動的崩壊過程の解析を行った.解析モデルは,RC内部の鉄筋配置まで表現した構造詳細CADモデルに基づいて作成したものである. b)震動台実験のための時刻同期稠密機動センサネットワーク技術の開発 前年度までの研究開発により,複雑な形状の構造物上に設置して,無線で時刻同期をとりながら1000SPS程度のサンプリングレート,16bitの分解能で3軸加速度計測を行える装置が完成している.この装置に,適切にフィルタなどを設計したMEMS加速度計を実装した.また,これを用いて,実構造物の加速度を計測する実験を行い,計測・時刻同期・データ回収全てにおいて良好な結果を得た.
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Research Products
(3 results)