2007 Fiscal Year Annual Research Report
ローカリティを有する液状化地盤の確立・統計的評価手法
Project/Area Number |
19360215
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
善 功企 Kyushu University, 工学研究院, 教授 (50304754)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 光斉 九州大学, 工学研究院, 准教授 (50293882)
笠間 清伸 九州大学, 工学研究院, 助教 (10315111)
|
Keywords | 液状化 / 地盤改良 / ローカリティ / ばらつき / 沈下量 / 間隙水圧 |
Research Abstract |
本研究年度は,「局所性のある地盤の液状化発生後の挙動」および「局所性の状況と液状化後の地盤表面沈下量」を実験的に解明するために,液状化強度のバラッキを再現した振動台実験を行った.得られた結論をまとめると以下のようになる. (1)液状化強度のばらついた固化処理地盤では,改良部で囲まれた未改良部における間隙水圧の上昇は抑えられた. (2)改良パターンの影響により,多様な地表面沈下量が生じた. (3)液状化に起因する沈下に対して,改良率以上の沈下抑制効果が得られた. (4)固化処理地盤に関する平均的な地震時沈下量の予測手法,および,置換による沈下抑制と構造的な沈下抑制を考慮した,詳細な地震時沈下量の予測手法を提案した. さらに,「局所性のある地盤の液状化後の支持力の評価方法」および「局所的な液状化の程度と被害の関連性」を数値解析的に評価するために,固化処理地盤のせん断強度をランダム場理論で表現し,数値極限解析を使ったモンテカルロシミュレーションによりバラッキを考慮した支持力解析を行った.その結果を用いて,原位置強度のバラツキが固化処理地盤の支持力係数およびその信頼性に与える影響について,確率統計的に考察した.得られた結論をまとめると以下のようになる. (1)固化処理地盤の支持力係数は,強度の変動係数が増加するほど直線的に減少し,一般的な強度のばらつき(変動係数0.4〜0.8)では,均一強度として計算した支持力と比較して20〜40%減少した. (2)目標支持力(正規化支持力係数>1.0)を満足させるために必要となる原位置強度の割増係数は,原位置強度の変動係数に依存し,変動係数が0.4と0.8の時,それぞれ1.5と2.5程度が必要となる.また,固化処理地盤において目標支持力を得るためには,原位置強度の不良率を25%以下にする必要がある.
|